■■ ピストンコラージュ マニュアル ■■
■特徴1「音源」
音源は WAVEファイル(PCM) と専用音源が使えます。
WAVEファイル(PCM) であるなら、無料配布や市販されているものを使えます。
もちろん自作の WAVEファイルを使えば、より個性のある作曲活動ができるでしょう。
そして専用音源は専用ソフトで作成できてPCMに比べて格段に小容量です。
■特徴2「出力」
ピストンコラージュで作った曲はピストンプレイヤーで再生することができますが、
WAVEファイルとして出力することができます。いろいろな場面で活用してください。
■特徴3「再生用DLL」
ピストンコラージュで作った曲を自作のプログラムで再生することができます。

■大まかな操作の流れ…
1:曲の設定をする。(プロジェクトの設定)
2:音源を追加する。(ユニットの追加)
3:音符を配置する。(イベント配置)
4:曲ファイルを出力する。( *.wav または *.pttune )

■各部の名称(初期画面)
スケールパネル | イベントの表示倍率や編集精度を変更します。 |
プロジェクトパネル | プロジェクトを設定します。 |
ツールパネル | ユニットの追加や削除、設定を行います。 |
ユニットトレイ | 追加されたユニットはここに並びます。 |
再生フィールド | 再生範囲やリピートイベントを設定します。 |
範囲選択フィールド | 範囲選択をしてコピーや削除ができます。 |
イベントフィールド | 様々なイベントを編集するスペースです。 |
プレイヤー | 編集中の曲を簡易再生します。 |

■プロジェクトの設定
プロジェクトとはピストンコラージュの曲データのことです。
プロジェクト設定画面では、プロジェクト名や、曲の速さ、
曲ファイル(*.wav)に出力する際の音質などを設定します。
名前 | 半角16文字以内です。 |
拍子 | 曲の拍子を決めます。 |
ビートテンポ | 曲の速さです。(20以上400以下) |
小節 | 曲の長さを設定します。 現在イベントのある範囲が最小値です。
(イベントの編集中に自動的に増えます) |
サンプリングサイズ | 出力する曲ファイル(*.wav)のサンプルサイズです。 |

■ユニットの追加
ピストンコラージュは演奏の1パートを「ユニット」と呼びます。
演奏データを入力するには、音源を選んでユニットを作る必要があります。
ユニット操作ボタン

左:ユニットの追加
右:全選択

■ユニットの変更・設定・削除
目的のユニットを右クリックしてユニットメニューを表示します。
CHANGE | 音色の変更 |
EDIT | ユニットの設定 |
REMOVE | ユニットを削除 |
EXPORT | 音色をファイルとして出力 |
■ユニット設定画面
イベント数 | ユニットに配置されているイベントの数です。 |
名前 | 半角16文字以内です。 |
情報 | 音源の情報です。 |
基本キー | 音源のキーを設定します。 PCMファイル音源(*.wav)の場合、
初期値はラ(69)になっているので、
正しいキーを設定してください。 |
補正 | 音源の周波数を補正します。 |
グループ | エフェクトなどに使用する番号です。 |
ビルドする | 再生/ビルドでこのユニットを適用します。 |
ループ | 音源をループさせて鳴らします。 |
音末処理 | 音の末尾に発生するノイズを無くします。 |
拍で補正 | ドラムループ素材などを拍数にフィットさせます。
使用する場合は補正が拍数となります。
(例:4拍のループ素材なら補正=4) |

■ユニットの選択・並び替え

左クリックでユニットを選択します。
上下にドラッグすることで並び替えを行います。
Ctrlキーを押しながら複数選択することが出来ます。
選択されているユニットがコピーやキーフィールド表示の対象になります。

■イベントを配置する(ON/OFF)
追加したユニットのイベントフィールドに、
マウスをドラッグしてON/OFFイベントを書き込みます。
書き込んだオレンジ色のラインが音を鳴らす時間の長さになります。
また右クリックを使うとイベントを削除できます。

■イベントを配置する(キー)
編集するユニットを左クリックで選び、
ツールパネルの[KEYBOARD]でキー編集フィールドを表示します。

キーイベント配置するモードは2種類あります。

→キーイベントと同時にON/OFFイベントも配置します。

→キーイベントのみを配置・削除します。

マウスをドラッグしてキーイベントを書き込みます。
右クリックを使うとイベントを削除できます。
カーソルキーの上下で編集ユニットを変更できます。
ユニットを複数選択しておくと、他のユニットのキーイベントも表示されます。

■イベントを配置する(ボリューム)
画面下のボリュームボタンでボリューム専用のイベントフィールドが現れます。

現在のピストンコラージュには、ON/OFFイベント、キーイベント以外に
ベロシティ、パン、ボリューム、ポルタメントの4つのイベントがあります。
VELOCITY | ベロシティ | 音の強さ。 |
PAN | パン | 音の方向。左だとか右だとか。 |
VOLUME | ボリューム | 音量。 |
PORTAMENT | ポルタメント | キー変更を滑らかにする。 (以下に詳細) |
(現状ではベロシティとボリュームの効果に差はありません)

■ポルタメントについて
初期状態(ポルタメント時間はゼロ)では、
キーイベントでキーが即座に変更されますが、
ポルタメントイベントによって、キーの変更が滑らかになります。
ポルタメントイベントはON/OFFイベントと同じように、
時間の長さで設定します。

再びポルタメントを指定するまで有効です。
ドラッグでポルタメント時間の長さを設定しますが、
クリックだと時間の長さをゼロに設定できます。

設定されたポルタメント時間で滑らかにキーを移行します。

↑ポルタメント時間が指定されていても、
ON/OFFイベントがある場合は滑らかになりません。

■イベントをコピー・削除する
範囲選択フィールドを左ドラッグで範囲を選択します。
範囲選択フィールドを左クリックすると位置を選択します。
(複数のユニットを対象にすることもできます)
範囲を選択した後に、範囲選択フィールドを右クリックすると
範囲メニュー(コピー、削除など)を表示します。

[範囲メニュー]
COPY | 選択範囲をコピーします。 |
CLEAR | 選択範囲のイベントを消します。 |
DELETE | 選択範囲を消して詰めます。 |
TRANSPOSE | キーイベント変更ダイアログを呼び出します。 |
SCOPE | 数値入力で範囲を設定します。 |
位置を選択した後に、範囲選択フィールドを右クリックすると
位置メニュー(貼り付け/挿入)を表示します。

[位置メニュー]
PASTE | コピーしたものを貼り付けます。 |
INSERT | コピーしたものを挿入します。 |
SCOPE | 数値入力で範囲を設定します。 |
ドラッグが面倒な広い範囲の場合は SCOPE を使ってください。

■リピート範囲を設定する

リピートイベントを設定すると、その小節以降をループ再生します。
リピートイベントは1つだけ設定することができます。

目的の小節で再生フィールドを右クリックして開始位置・リピートメニューを表示します。
[開始位置リピートメニュー]
Set Repeat | リピートイベントを配置します。 |
Cut Repeat | リピートを削除します。 |

■簡易再生

プレイヤーを使って編集中の曲を再生/停止します。
Loop | 曲の末端まで再生したら続けて最初から再生。 |
Scroll | 再生にあわせてフィールドを自動スクロールする。 |
Mute | 消音を有効にします。 |

■再生範囲設定

再生フィールドを右クリックをすることで、再生範囲を指定することができます。
小節の最初の方を左クリックすることで開始位置(START)を指定し、
小節の末端を左クリックすることで再生終わり位置(END)を設定します。
同じ場所でもう一度クリックすると削除します。
注:ENDを設定している場合はリピートイベントは無視して再生されます。
注:尚、この再生範囲は曲情報として保存されません。

■曲ファイル(試聴専用)を出力する

メニューにある「曲ファイルの出力[*.pttune]」を選びます。
このファイルは専用プレイヤーやDLLでの再生のみを目的とします。
編集用のデータを省いて出力されるのでプロジェクトファイルよりも容量が小さくなります。

■曲ファイル(*.wav)を出力する

メニューにある「曲ファイルの出力[*.wav]」を選びます。
(出力には時間がかかります)

■効果を使用する(ディレイ)
現在のピストンコラージュでは、ディレイのみが効果として使えます。
ディレイを設定するにはメニュー[効果]にある「ディレイ」を選びます。
単位 | 周波数が基準にする単位です。 |
周波数 | 反復回数です。
|
割合 | 反復する割合です。
|
グループ | 効果を適用するグループ番号です。
|
設定例と効果

■コメントをつける
プロジェクトにコメントをつけることができます。
ご自由にお使いください。

■環境設定
メニューにある「環境設定」で編集中の音質や
出力する曲ファイル(*.wav)の音質を変更できます。
チャンネル | モノラルもしくはステレオ |
サンプルビット | 1サンプルを表現するのに使用するビット数です。
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秒間サンプル | 1秒を構成するサンプル数です。
|
デバイス | 再生に使用するデバイスです。
|
バッファ | 音が途切れる場合は値を大きくしてください。
|

■ショートカットキー
キーボード操作でいくつかの処理がワンタッチで行えます。
1つ戻す | Ctrl+Z |
やり直し | Ctrl+Y
|
全小節選択 | Ctrl+A
|
上書き保存 | Ctrl+S
|
コピー | Ctrl+C
|
貼り付け | Ctrl+V
|
簡易再生/停止 | スペース
|
編集ユニットの変更 | カーソルの上/下
|
横スクロール | カーソルの左/右
|
縦スクロール | マウスホイール
|
表示倍率の変更 | Ctrl+マウスホイール
|